2017年04月17日

動物病院を好きになるには その2

前回の続きです。
ちょうど去年の今頃にも動物病院ネタのブログを書いていた。やはりこれからのシーズンは必ず病院には行く季節なだけに注意喚起はしておきたいと毎年のように思う。

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昨年の記事はこちら。

前編
http://inthedog.sblo.jp/article/174670401.html
後編
http://inthedog.sblo.jp/article/174775381.html

昨年の記事では前半にオヤツの使い方。後半に緊張感を与えないための診察中の対応の仕方を書いた。
今回は犬が病院で感じてしまう恐怖心をどうやって減らしていくかという話。

「犬の恐怖心」
台の上が怖い、獣医が怖い、身体を抑えられるのが怖い、これらが全て怖いと感じる犬だったら大変だ。二重三重に重ねられた怖いという感情。犬は強い恐怖心を感じるとどうなるか。

犬が恐怖から身を守るためにする選択肢は3つ。
逃げるか。固まるか。攻撃するか。

診察台に上がった犬は逃げられない。そうなると残るは二つ。固まっているうちに済むと学べれば良いけれど、苦手な事柄が次々と続いてしまったら・・・。固まってもどうにもならないと思った犬は唸る、咬むといった攻撃的な振る舞いをするしかなくなってしまう。
そんな風に犬を追い込まないためには、恐怖に感じる一つ一つの事柄を可能な限り無くしていけるかが大切。
犬は人間が病院に行くときのように、治療のためとか自分の病気を治すためといった理由は分からないのだから。

人間もそうだけど、怖いと思っているときは神経が過敏になる。お化け屋敷を想像すると分かりやすいかも。
お化け屋敷で怖いと感じる人は、些細な音やちょっとした触感にも敏感になる。
つまり診察台に乗せられるのが既に怖いと感じる犬は、乗せられた時点で五感で感じる全てに対して過剰反応しやすくなっていると言える。

だったらまず診察台に乗せることに馴らせれば。それだけでも犬の負担をだいぶ減らせる。
普段から自宅で台の上に乗せることを練習して馴らしておくのも良いだろう。日常的に台に乗せてブラシをするようにしたり、保定動作(首回りを抱え込むような動き)に馴らしておくと良い。
それと、これからのフィラリアシーズンは良いチャンス。毎月薬を貰いがてら病院へ行き、診察台に乗せて体重を量る。特にその後嫌な事もされずに終わるという流れ。これは印象を良くするトレーニングをするにはうってつけの状況。
つい飼い主都合で薬を一度にまとめ買いしがちになるけれど、病院に馴らしたい方はご検討を!

その犬がどの程度病院が嫌いになっているかでもトレーニングの進め方は異なる。その犬が不安にならない状況を把握し、少しずつ出来る範囲を広げていくのが基本。もしも台の上に乗せて時間が経っても食べることが出来なければ、まずはその場で食べることが出来るかどうかがスタート。
診察台の上に乗せた後に確認するのは、食べ物を食べる余裕があるか。台の上に乗せようとするときに嫌がらなくなっていくか。最近は地面の高さまで下げれる診察台を置いているところが増えているので、その場合は犬の意思で乗るかどうかの確認もできる。自ら乗りたがるくらい台の印象が良くなってくると理想的。
台の上に乗るのを嫌がらないようになってきたら触る頻度を増やす。実際に保定動作をしてみたり、先生にお願いできるなら、先生から食べ物をあげてもらったり触診をしてもらう。このときも犬が精神的に食べられる余裕があるかをその都度確認していく。

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動物病院を好きになれるかどうかはその病院がどのような診察の仕方をするかが大きい。
コミュニケーションは一切取らず処置だけをする病院や、なかにはいくら診察のためとはいえ強引すぎる抑え方をする病院もある。
ビーが通っている動物病院は犬に負担をかけない診察を心掛けている。病院に馴らしたいと話せば、その意向を汲んでくれる。病気を治すのが動物病院だからと割り切らず、馴らす努力をしてくれる動物病院は本当に有難い。
犬が喜んで病院に来てくれれば飼い主は嬉しいし、獣医にとっても診察を楽にできる利点がある。まさに一石三鳥。
良い動物病院というのは説明が丁寧、診察が的確だけでなく、第一に犬に優しい動物病院だと思う。

なんらか病気になってしまってからでは犬のテンポに合わせて少しずつ馴らすなんて余裕はなくなってしまう。だから健康なうちに病院が安心できる場所だと教えられるか。それこそが病院を好きにできるかの分かれ道。
いざ、とっておきのご褒美を持って動物病院に出かけよう!

posted by 安田和弘 at 19:26| Comment(0) | ドッグトレーニング