2015年09月15日

思いやりのある人が好きです。

毎度恒例のように忙しさに流されてブログを更新せず、気づけば秋〜。わんこライフには最高の季節ですね。

久々のブログでは犬同士の触れ合いについてのお話。
トレーナーとしては正しいボディランゲージや飼い主がどのタイミングで介入するべきか、またリードのコントロールのテクニックなどを内容にしたいところ。ただ今回のお話は自分の犬の行動を相手側の気持ちになって考えてみる、という内容。

DSC09507.JPG

「○○ちゃん、一度バシっと怒ってやって下さい、そうすればうちの犬も悪いことを学ぶから」
これまでに何度も飼い主さんから聞いた言葉。

他犬に対して感情のコントロールができていない犬やパピーの場合、どうしても相手の犬に対してしつこい振る舞いをしてしまうことが多い。顔周りを長時間嗅ごうとしたり、追いかけ続けたり、マウント動作をしようとしたり・・・。
犬には教育的指導のような一喝する行動がある。社会性のある犬からのその一喝は、時に力加減を学ぶ良い機会になる。だからそれを期待するって事は確かに間違いじゃないのかもしれない。
でも自分は飼い主のその言葉を聞くとどうにも違和感を感じてしまう。

行動には常に学習の原理がついて回る。
負の強化。ある行動の直後に不快であった刺激がなくなると、その行動の頻度は今後高まる。

つまり相手の犬の振る舞いが嫌だから怒るという行動をした犬は、怒ることで嫌な状況を回避できることを学習しているというわけ。どうであれ怒るという行動の頻度は高くなってしまう。
しつこくする行動を相手の犬にさせるというのは、相手の犬にとっては不快な思いをさせるというだけでなく、怒るという癖になってほしくない行動を学習させてしまうという二重の悪影響が起こる。
だから自分としては「一度怒ってやってください」という言葉は相手の家族と犬にとって失礼なことだろうと思う。

DSC09775.JPG

大切なのはトラブルを起こさせないということ。そのために飼い主は自身の犬だけじゃない、相手の犬のボディランゲージも読み、怒る行動が出る前に止める術を身に着けなければいけない。その努力をせずに他力本願で学習をさせるというのはやっぱりおかしい。犬の教育は飼い主が学んで犬とともに変化をしていく、その過程が重要なんだと思う。
これからの季節は犬とアクティブに過ごす方も多いはず。ちょとした他犬とのふれあい時に相手の犬の気持ちを考える、そんな思いやりに溢れた方が増えていくとうれしいですね。


posted by 安田和弘 at 20:04| Comment(0) | ドッグトレーニング